忍者ブログ

3 福島原発は”爆発”しても、しなくても、長期的な危険度は変わらない

■爆発しない可能性は高い

現在は付け焼刃的な冷却水注入が破綻せずに推移しており、原子炉全体が溶け落ちるような状態には至っていない。水滴が落ちるように、粒子状になった核燃料が内釜から外釜へ、外釜から外部へ、または冷却水の中に流出している。さらに、炉内の圧力を常時監視し、一定の期間でベント(水蒸気を逃がし、圧力を下げる)している。
このまま爆発を起こさずに(小さな水蒸気爆発を伴いながら)安定的に推移する可能性が高い。(但し、老朽化した配管や釜が、次の地震などで折れたり割れたりして放射線量が急上昇し、作業員がいなくなるという事態に陥らなければ、であるが)

■爆発しなくても放射性物質の総量は変わらない?

循環型の大規模な冷却装置を完成させ核燃料を冷温停止させなければ、核分裂(or自然崩壊)は長期間に亙って続くことになる。すると結局、誕生する放射性物質の量は、爆発しようが爆発しまいが、「同じ」だということになる。発生した粉末状のウランをはじめとする放射性物質は、炉や配管の亀裂から漏れ出して、空中に放出され続け、あるいは冷却水を通じて海に流れ続ける。こうして、ゆっくりと周囲に放射性物質が拡散していく。

つまり、爆発するかしないかという問題は、放射性物質の拡散範囲と密度を左右しているに過ぎない。(大量の熱を伴う爆発の方が核分裂反応が促進される可能性を考慮すれば、「爆発が起こらない方が」ウランそのものが粉末状に破砕されて放出され、それが拡散して生み出す放射性物質の方が、量は多いかもしれない)

■内部被ばくが問題になる

しかも、爆発を伴わずに放射性物質の拡散が進んだ場合、何も対策が取られない可能性が高く、その場合空間の放射線量が小さくても、放射性物質が体内に取り込まれていくことになる。体内に取り込まれた放射性物質は、α線やγ線などの放射線を出し続け、近辺の細胞は微弱であれ長い期間集中的に放射線を浴びることになる(内部被ばく)。この細胞がガン化する可能性は高く、外部被ばく以上に内部被ばくが問題になる。

加えて、海などに流出した放射性物質は、魚などの食品を通じて人間の体内に取り込まれる。冷却水が蒸発する時にも放射性物質を含んでいるため、雲となり雨となって関東近辺に放射性物質が降り注ぐことになる。とりわけ、放出されたウランそのものが体内に取り込まれた場合の人体被害は、イラク戦争における「劣化ウラン弾問題」でも一部報道されているように、悲惨なものとなる。

つまり、爆発しなくても(あるいは、爆発しないで推移するからこそ)内部被ばくは避けられないことになる。マスクやカッパなどの対策はもちろんだが、体内に取り込んだ放射性物質をどう排出or無害化するかが、次の課題となる。





小暮 勇午
PR

この記事にコメントする

お名前
タイトル
メール
URL
コメント
絵文字
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
パスワード

ランキング

にほんブログ村 環境ブログへ お勧めサイトランキングへ

カウンター

カレンダー

10 2017/11 12
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30

バーコード

ブログ内検索

P R