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驚愕の『食品の裏側』 3 食品衛生法「表示」のカラクリ

さて、食生活における食品添加物(化学物質)は、予想以上にわたしたちの日常に浸透していることがわかってきました。「だったら、明日から、パッケージの裏の食品表示を念入りにチェックして購入しよう」と決意した方々。事態はそう簡単ではなさそうです。

引き続き、食品添加物の実態を紹介します。

参考図書:安部司「食品の裏側」

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■私たちには見えない、知りようがない食品添加物がこんなにある

●一括表示

・一括表示とは、いくつかの添加物を一括して表示すること。「香料」や「乳化剤」など、同じ目的のために使われるのであれば、一括して表示していいと食品衛生法で定められている。

・たとえば食品の変質・変色を防ぐ「PH調整剤」。これは、ひとつの物質名ではない。「クエン酸ナトリウム」「酢酸ナトリウム」「フマル酸ナトリウム」「ポリリン酸ナトリウム」といった添加物の「集合体」だ。4~5種類は使われているのが普通で、それぐらい入れないとPHの調整効果がでない。

・一括表示の添加物には使用基準がない。つまり、「PH調整剤」という一括表示の裏側で、何種類の添加物がどれくらい使われているか、普通のひとには全くわからない。「香料」「イーストフード」という表示を見たらまず一括表示だと思って間違いない。

・「調味料(アミノ酸等)」も「等」を隠れ蓑として、実際にはどれだけの種類が入っているかわからない。「グルタミン酸ナトリウム(化学調味料)」「DL-アラニン」「グリシン」などのアミノ酸系はもちろん、アミノ酸系以外の「核酸」なども「等」に入るのでOK。

・こうなるとメーカー側にはこれを利用という作為が働く。まず、ズラリと並んだ添加物を前に、「これとこれは『乳化剤』の一括表示でいこう」などと、なんとか一括表示に持っていけないかと検討することになる。

●表示免除

・そもそも加工食品においては、添加物を含む原材料をすべて表示しなければならないと食品衛生法で決められている。しかし「表示免除」という例外ケースが認められており、以下の5つの場合に限っては、添加物を表示しなくていいということになっている。

①キャリーオーバー

・キャリーオーバーとは、原材料からそのまま持ち越される添加物のこと。たとえば、焼肉のたれをつくる際には、原材料にしょうゆを使うが、このしょうゆに含まれる添加物は表示しなくていいことになっている。


②加工助剤

・加工食品をつくる際に使われた添加物のうち、食品の完成前に除去されたり、中和されたりするものは「加工助剤」とみなわれ、表示しなくてもいいことになっている。つまり「最終的に残っていなければいい」ということ。

・たとえばみかんの缶詰は、内皮がむかれた状態で詰められている。この皮は塩酸とカセイソーダで溶かして除去するが、塩酸はカセイソーダで中和されるため、みかんには残っていない、だから表示の必要はない、ということになっている。

・カット野菜やパックサラダも同じ。「殺菌剤」の入ったプールに、カットされた野菜を次々に投げ込んで消毒、だから切り口がいつまでもキレイ。殺菌剤を使っていても加工過程で使われただけで、製品になっときには残っていない。そういう理由から「殺菌剤」(次亜塩素酸ソーダ)という表示は免除されている。

③バラ売り(包装していないもの)および店内で製造・販売するもの

④パッケージが小さいもの

・パッケージが小さい場合(30c㎡以下)は、原材料を記載しなくてよい。たとえば、コーヒーフレッシュは、植物油に水を混ぜ、およそ8種類の添加物で白く濁らせ、ミルク風に仕立てたもの。これは小容器を詰めた大袋のみに書かれていて、容器そのものには書かれていない。だから喫茶店やファミレスで出されても確認のしようがない。

⑤栄養補助剤

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原料として、カタカナの物質名がズラリと並んでいれば、なんとなく気持ち悪い印象を受け、購入することをためらいもしますが、「PH調整剤」「調味料(アミノ酸等)」とまとめて簡潔に表記していれば、心理的障壁は少なくなると思います。ましてや、カット野菜・パックサラダの裏に「殺菌剤」なんて表記されていたら、誰がそれを買うでしょうか?

食品衛生法と一蓮托生の巧い手口だなと思う一方、現実として、根っこまでさかのぼれないほど多種多様な添加物の使用が常態化しているのではないかと思います。


阿部佳容子
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