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被爆体験無視の売国政治改めよ~福島原発事故に長崎市民の声

続きです。
『被爆体験無視の売国政治改めよ
福島原発事故に長崎市民の声
戦後復興の教訓現代に』(長周新聞)より転載します。
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●今も続く民族絶滅作戦 原発大災害重ね

被爆後の市内に家族を捜しに入った婦人は、「母に連れられて市内に入ると、ぞろぞろと人間に見えないほど焼けただれた人たちが幽霊のように歩いて行く。首がない赤ん坊を背負って必死で逃げていく母親もいたが、だれも教えてあげる余裕もない。私たちも死体をまたぎながら市内へ入った。原爆がなにか、放射能がなんなのかもわからないまま数日を過ごし、その後、数週間、家族全員が下痢が続き、脱毛がはじまった。母はそれからずっと病床に伏すようになり、最後は白血病と肝臓ガンを併発して九年後に亡くなった」という。

放射能障害は、急性の障害以外に、被曝線量が比較的少量で急性の症状がまったく出ないか、あるいはそれがまったく消滅したあとにでも白血病のようなガンが発生すること(晩発性障害)、また突然変異が子孫にあらわれること(遺伝障害)が明らかになっている。放射能影響研究所の調査でも、被爆から2~10年の間に白血病が急増(非被曝者の1・8倍)。10年後からは、膀胱、乳房、肺、卵巣、甲状腺、大腸、食道、胃、肝臓、皮膚などの固形ガンが年年増加する傾向にあり、現在もまだ増え続けている。

「白血病は、はじめに寒気がして咳が出るなど風邪と同じ症状になり、免疫力がないのでそのまま弱って死んでいく。なんの情報もなく、だれも放射能の影響とは思わないので当時は“肺炎”と診断されていた。私の同級生も次次に死んでいって“明日は我が身”の心境だった。主人も50年もたって体中に紫の斑点が出て、白血球が減り、最後は動脈瘤で亡くなった。兄弟5人のうち3人がガン、2人が白血病で死んだ。まともな死に方をした人は1人もいない」と語った。

「テレビは毎日、被災地で“悲しい”“どうしようもない”と同情を誘う報道ばかりするが、貧乏な国民から義援金をとるだけとって国は何をしているのか。そもそも原発は人災であり、国策で推進してきた国の罪は重い。長崎でも松浦(県北部)に九電が原発をつくろうとしたことがあるが、みんな原爆を知っているから大反対して中止させた。原発が安全だとか、クリーンだとか信じるものは長崎にはいない。これからまだ原発を運転するというのなら、許可を出す総理大臣や官僚が真っ先に放射能をあびて消火作業をしてこい」と怒りをぶつけた。

被爆二世の婦人は自らも乳ガンの治療中であることを明かし、「母は10年前に大腸ガンで、父は43年前に胃ガンで、胎内被曝の姉は、45歳で胃ガンと悪性リンパ腫でみんな死んでいった。戦後の日本は、アメリカの奴隷になって、一部の人間がもうけるだけで、あとは知ったことではないという政治が続いてきた。今回の原発事故でも、東大の学者も国会議員も自分たちがやってきた政治の結末をその目で直視してくるべきだ。国民には義援金だの手弁当でボランティアしろというが、自分たちの責任だけは棚上げ。戦争中の“大本営発表”と何一つ変わっていない」と語気を強めた。

爆心地から1㌔以内の長崎商業で被爆した婦人は、母親が全身ヤケドで苦しみながら亡くなり、自分も脱毛、歯茎からの出血が続き、甲状腺や心臓を患ってきたことを語り、「私たちは原爆の廃虚に残されたが、多くの犠牲のうえに生かされたことへの感謝、なにもなくても身代わりに死んでいった母や兄弟のことを思いながら、焼け跡の泥水を飲み、雑草を食べてでも生き続けた。“子や孫には二度と自分たちのような経験をさせぬ”という戦後出発は、日本全国同じだったはずだ」と語った。

「でも、日本政府はアメリカのいいなりになって戦争責任を放棄してきた。戦争中は、国民には“ほしがりません勝つまでは”といわせ、“一億総玉砕”といって殺しておきながら、自分たちはアメリカに従って国を食いつぶしてきた。アメリカも日本人を人間扱いせず、被爆者はモルモット同然の扱いだった。今回は、地震と津波による被害だったが、この政治を変えなければ日本人は原爆以上の惨憺(たん)たる地獄を見るようになると思う。アメリカは日本を植民地としか思っていない。この災害を機に日本人が目を覚まして、アメリカ式の利己主義を捨てて、国を立て直すために力をあわせなければいけない」と語った。

別の婦人被爆者は、「被爆後の長崎は、原子野と呼ばれるほど壊滅的な状況だったが、その焼け跡のなかで芋やカボチャを育てたり、豊富な海の幸があったからこそ立て直してこれた。電気や金がいくらあっても、食料がなければ人は死に絶える。国は、“食料は輸入すればよい”といってきたが、日本の戦後復興の経験を今生かさなければいけないはずだ」と強調した。

多くの被爆市民が思い起こしているのは、瞬時に十数万の命を奪った被爆の経験であり、国民を殺すに任せた日本の戦争政治、虫けらと見なして日本人皆殺し作戦を敢行したアメリカの占領政策が今も継続されていることへの怒りである。

原発災害が日本全国を壊滅させる事態に直面している今、320万人の犠牲を出した戦争、被爆の経験、そして戦後復興の苦労を伝え、これからの日本社会を根本的に立て直す論議を全国的に巻き起こすことが求められている。
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猛獣王S
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