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危険な抗生物質使用の食肉、大量流通の恐れ スタバやケンタ等が調査不合格・・・②

リンク より

○米国で年間2万3000人が死亡
実は、日本では大きなニュースになってはいないが、多剤耐性菌を含めた耐性菌の出現と蔓延は、世界的な脅威となっている。

例えば米国疾病予防管理センター(CDC)の13年のデータを基にした「米国における各種耐性菌の年間推定患者数と死亡者数」【編注3】によれば、年間の推定患者数合計200万人以上のうち推定死亡者数は2万3000人。同推定死亡者数のトップがMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症=敗血症など)で1万1000人、次いで耐性肺炎球菌の7000人だった。

別のデータ【編注4】には、「耐性菌の脅威はテロリズムに匹敵 欧州では年間2万5000人が死亡(14年1月15日)」とある。

○なぜ医薬品を非医薬品目的に使うのか
耐性菌はこれだけ大きな人的被害を及ぼすのだが、家畜との関係はどのようになっているのか。

家畜での抗生物質の使用目的は2つある【編注5】。1つ目は、人同様の病気治療のための動物用医薬品としての使用だ。2つ目が、成長促進や飼料効率の改善が目的だ。これは低濃度で長期間にわたって飼料に添加される抗菌性飼料添加物であり、医薬品ではない。先にフレンズなどが、「家畜生産者が定期的に家畜に抗生剤を投与する」と指摘したが、これは医薬品ではなく、後者の成長促進目的に当たる。それにしても、なぜ医薬品を、非医薬品目的に使うのか。

1946年に米国ウィスコンシン大学の動物衛生学研究者、ムーアらが鶏のヒナに対し、ストレプトマイシンなど微量の抗生物質を定期的に与えたら早く成長したと報告【編注6】したのが発端だ。その後、50年代に米国食品医薬品局(FDA)は、家畜の成長を刺激する目的の抗生物質使用を承認した。それ以来、さまざまな抗生物質が牛などに対し、飼料や水と共に与えられてきた。

FDA発表【編注7】によれば、米国では12年の場合、牛89万頭と豚6600万頭、ブロイラー80億羽などに対し、合計1450万kg(3220万ポンド)もの抗生物質が使われた。09年の同1270万kgから16%増加したことになる。この1450万kgは、金額にして人対象のそれの4倍以上になるという。

これは、人と家畜の合計で1450万kgのざっと5倍もの超大量の抗生物質を米国人と、そして食肉を輸入した日本人などが分けて摂取していることを意味する。

○求められる賢明な対策
話はこれで終わりではない。
昨年5月、WHO(世界保健機関)が「地球規模で拡大しつつある薬剤耐性菌について警告」した。そして7月、英国のキャメロン首相は「多剤耐性菌の蔓延と有効な抗菌薬の枯渇の中で、人類は医療の『暗黒時代』に逆戻りしつつあると警告」【編注8】した。さらに9月、「米国政府は薬剤耐性菌問題を克服するために、大統領令によるアクションプランを発表」した。

この3件は何を意味しているのか。13年3月、CDCの「悪夢の細菌」に対する警告【編注9】が背景にある。

85年、大半の細菌に対して効果を示すという意味で、抗生物質の「最後の切り札」といわれるカルバぺネム系抗生物質が開発された。ところが間もなく、カルバぺネム耐性菌が登場し、蔓延し始めた。大半の細菌に対する効果が一転し、大半の抗生物質を無効にすることになった。つまり、一度細菌による感染症にかかると、治療が難しくなる。

カルバぺネム耐性菌には肺炎桿菌や大腸菌、さらにその仲間の細菌が多く、肺炎や尿路感染症の原因になりやすい。ほかの患部の手術後、感染症や腹膜炎などの原因になり、血液中に侵入して敗血症を起こすと、多臓器不全などを経て半数が死亡する。 

米国では、カルバぺネム耐性菌がこの10年間で4倍に増えたが、世界的な広がりを見せ始めた。欧州では、米国のカルバぺネム耐性菌の中の別のタイプが各地でアウトブレイク(流行)し、その点で状況は米国よりも深刻だ。

またギリシャやイスラエル、トルコ、中国の上海、香港など、中東諸国やアジアなどにも広がりつつあり、日本でアウトブレイクする可能性もある。その侵入を瀬戸際でガードする賢明な対策が必要な今、逆にTPPで米国の牛肉などの大量輸入への道を開く。




加藤俊治
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