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プルサーマルで使ったMOX燃料は地層処分の前に500年の地上保管が必要。

以下、プルサーマルについて阿修羅掲示板より転載します。
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 何かにつけプルサーマル先進国として引き合いに出されるフランスの例だ。出典は核燃料サイクル開発機構(現独立行政法人日本原子力研究開発機構)の2004年度契約業務報告書「プルトニウム利用に関する海外動向の調査(04)」。発行は昨年3月、委託先はアイ・イー・エー・ジャパンとしてある。

 1/3を図表で占め、300ページほどもある労作だ。わが国の推進側資料としては珍しく比較的客観的な表現に終始している。プルトニウム利用としてあるが、話題はほとんどプルサーマル、海外とはヨーロッパ、すなわち「ヨーロッパのプルサーマル動向調査」といったところである。

 その報告書の中に、フランスにおいて使用済MOX燃料は、「約100 年間貯蔵され、その後に再処理するか、再処理しないかの判断を下す」(2001年6月28日発表の国家評価委員会(CNE)の第7回レポートより)とあるのだ。

 フランスと同様に日本でも、今回の原子力利用長期計画見直し(原子力政策大綱と改め)において、原子炉から取り出した使用済MOX燃料は再処理するかそれとも直接処分するか、決められていない。発熱量だけ考えても、地下に直接処分するには表面温度が100度より低くならなければならないが、使用済ウラン燃料でも50年位もの時を経なければその条件を満たさないというのに、使用済MOX燃料ではその10倍、すなわち500年の時間がかかると見積もられているのだ。(グラフ参照)

 再処理するにしても、ウランの使用済核燃料で数年のところ、MOXの使用済核燃料ではその何倍もの期間冷却する必要がある。プルサーマルとは、借金を解消しようとしてさらに借金を増やしてしまうような話ではないか。

人類にとって未経験、発熱し続ける物体

 われわれの生活圏の中での冷却というのは、一定の有限な量の熱を取り去ることである。ところが原子核による発熱は有限ではなくて、核反応の続く限り、何年、何万年と発熱し続けるのである。火が消えないと考えればわかりやすいだろうか。それも恐ろしく長寿命で、早く冷ましたりゆっくり冷ましたりと調節することもできない。

 核反応には2種類ある。原子炉の運転を止めれば「核分裂」の方はほぼ収まるが、「核崩壊」は原子核の種類ごとに自然の理によって定められた時間をかけて、それぞれのスピードでしか消えていかない。寿命の早いものは早々に消えてしまうが、原子炉の中には恐ろしく長寿命の原子核が大量に生まれているからだ。この熱を「崩壊熱」と呼ぶ。

 核をいじる・・・原子力の利用、とはこういうことを承知の上でなければできないはずだが、そんなことは聞いたことも無い人々までが、推進だ、事前了解だ、と判断してきた。知っている側は知っている側で、都合の悪いことは隠し、偽装と欺瞞によってここまで引っ張ってきた。

都合の悪い情報は公開されない

 フランスのこのような大失策を筆者が知ったのは、この報告書によってであり、昨秋、すなわち原子力政策大綱が確定した直後であった。もちろん、長期計画策定論議の中で海外の事例はレビューされたのだが、実績ばかりが強調され、この報告書の存在はおろかフランスの失策は紹介された形跡もない。まして、プルサーマル論議の繰り広げられている原発立地地域で紹介された例など皆無であろう。

 こうしたきわめて重要な、しかし推進側にとって不利な事実を隠してプルサーマルは進めようとされてきた。プルサーマルに限らない。そうした不誠実とご都合主義は一連の不正事件を通して、国や電力に対する大きな不信に成長している。原子力発電推進に熱心であった立地自治体関係者らが、いったん了解したプルサーマル地元了解を白紙撤回し、そのまま未だに固い対応を崩さないのも故なしとしない。

 これまで政府の旨い言葉に釣られてきたものの、時が経つにつれ深刻な現実が姿を現しクローズアップされてきた。後続の県もやがてそうしたことに気がつくだろう。

 「2010年ころから第2再処理工場の建設を検討する」と何遍繰り返しても、もうその手には乗らない。原子力政策大綱には、「使用済MOX燃料の処理の方策は2010年ころから検討を開始する」(p.38)とある。それまでは検討もしないと言っているではないか。さらに付録の資料p.134には、「2050年度頃までに相当規模の再処理施設が必要」とあり、いきなり2050年頃に跳んでしまうのである。


 奇妙なのは、先に紹介した「プルトニウム利用に関する海外動向の調査(04)」なる資料が現在お蔵入りなのである。というのは、昨年10月1日に新機構に改組してからずっとデータベースが準備中のままなのだ。2ヶ月ほど前に問い合わせた時には2~3ヶ月かかると言われた。それもとうに過ぎた。独立行政法人たるもの、そんな怠慢は許されない。
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以上


石敢當
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