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チンパンジーとヒトとの共通点と違い


チンパンジーとヒトとの違いについての、京大霊長類研究所の松沢哲郎氏の講演内容の紹介。
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~以下引用~
チンパンジーの社会的認知の発達に関する仮説を紹介。チンパンジーは5段階の4段階までできるが、ヒトは5段階だというのが骨子。

(1) 生得的な相互作用
目と目のコンタクト、新生児スマイル、顔真似などはチンパンジーにもある。そして新生児スマイルが社会的スマイルに成長とともに交代していく様子もヒトとチンパンジーで共通だ。

違いはあるか。それは仰向けに寝かせたときに現れる。ヒトではそのまま寝ているが、チンパンジーは右手と左足、左手と右足を交互にあげる。これは母親にしがみつくための生得的な適応行動。ヒトはしがみつかずに離れているので、フェイストゥフェイスのインタラクション、声の交換、ものの操作を行いやすくなっている.

(2) 一緒に行動する
チンパンジーもまず小さいときには母親と一緒に行動する。下の子ができたので祖母と一緒に行動する例も観察されている。またアイ・プロジェクトでは3頭の若いチンパンジーが仲良く一緒に行動することが観察されている。

(3) 模倣
ヒトでは普遍的に観察されるが,ヒト以外の動物では稀。
チンパンジーでは師匠と弟子のような関係はよく観察される。何か道具使用を学ぼうとする子は師匠のやり方を近くに寄ってじっとのぞき込み、自分の場所に帰ってやってみる。うまくいかないとまたそばによってのぞき込むと言うことを繰り返す。ただし師匠の方からの能動的な教示はない。フィールドではナッツの割り方、アイ・プロジェクトでは画面の操作などでみられる。

チンパンジーはごっこ遊びもできる。小動物の死体を赤ちゃんのように扱う。棒きれを赤ちゃんのように扱うなどの様子が観察されている。アユムは積み木があるかのように床を引きずったことが観察されている。

(4) 他個体の心を読む
利他行為(困っている子供に手を伸ばす、道を渡るときの保護行為など)、だましによる操作など様々なチンパンジーの行動が観察されている。

(5) 今ここにないものを想像する
これはチンパンジーにはできない。これこそがヒト特有の認知能力だろう。
チンパンジーに顔の輪郭を与えてもそれをなぞるだけで目を書き入れたりしない。またひどい病気になっても絶望しない。

このことに関連して、一部の認知タスクでは実はチンパンジーの方がヒトより能力が高い。(画面上で1から9までの数字を小さい順にさわっていくのだが、一瞬提示され白いボックスになる。ヒトはだれもできないがチンパンジーは3個体中3個体でできた。)これは想像力などの能力とトレードオフになっているのではないかと考えている。



匿名希望SY
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