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「再処理工場の放棄が急務の課題」 その2

社会科学者の時評【リンク】からの転載です。続きです。
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g)「核兵器をもちたい日本国」「現在の日本政府の公式見解は『自衛のための必要最小限度を越えない戦力を保持することは憲法によっても禁止されておらない。したがって,右〔上〕の限度にとどまるものである限り,核兵器であろうと通常兵器であるとを問わずこれを保持することは禁ずるところではない』(1982年4月5日の参議院における政府答弁)というものである。とくに,『個人としての見解だが,日本の外交力の裏付けとして,核武装の選択の可能性を捨ててしまわないほうがいい。保有能力はもつが,当面,政策としてもたない,というかたちでいく。そのためにも,プルトニウムの蓄積と,ミサイルに転用できるロケット技術は開発しておかなければならない』という外務省幹部の談話は,日本が原子力から足を洗えない本当の理由を教えてくれる。

h)「〈悪魔の火〉の燃料の代表格:プルトニウム」「プルトニウムは人類のエネルギー資源になるかのようにいわれたが,そのプルトニウムは100万分の1グラムの微粒子を吸いこんだだけで肺がんを誘発するという超危険物である。そして数kgあれば,原爆が作れる。そのため,核戦争防止国際医師会議はいみじくもプルトニムを『核時代の死の黄金』と名づけた。高速増殖炉は,そのプルトニウムを数十トンの単位で内包し,核燃料サイクルはそのプルトニウムを社会のなかに循環させる仕組である。

i)「自由な社会を殺す:原子力国家体制」「かつて,ドイツの哲学者ロベルト・ユンクは原子力を利用するかぎり,国家による規制の強化は必然であり,国は必然的に『原子力帝国』と化して庶民の自由が奪われると警告した。高速増殖炉,核燃料サイクルを含め,原子力を利用することそのことじたいが自由な社会を破壊する」。
注記)リンク

自然科学で物理学や化学の研究をする原子力研究者がこのように,原子力発電の〈歴史的な由来〉に関連させた議論をおこない,原発反対の強固な意思を表明している。これは,京大「熊取6人組」の1人となったがために,「自分の研究生活:人生」を〈助手:助教〉の地位に留めおかれるという迫害を受けてきた小出裕章の語る「原発批判」の具体的内容であった。

自然科学で物理学や化学の研究をする原子力研究者が,このように原子力発電の歴史的な由来に関連させた議論をおこない,原発反対の強固な意思を表明してきていた。東電の福島第1原発の事故発生は,こうした原発のかかえるもっとも重大な危険性の問題じたいだけでなく,国際政治の次元・軍事問題も視野に入れて議論する余地があることを教えた。単に,原発事故が起きて電力が不足したから節電・削電するという問題の次元には収まらない諸問題が関連して広がっている。

今回の東日本大震災を引き金にして,東電〔など〕の原発による発電体制,その資本制「営利主義」の鎧をまとった公益企業としての経営姿勢,さらには日本国政府の体たらくなどの問題が,つぎつぎと白日のもとに晒された。そのなかでももっとも深刻な問題は,「原子力利用の平和的利用」という美名のもと,本来は軍事力利用にしか〈まともな用途〉をみいだせない「原子力:発電」の制約,いいかえれば《悪魔の火》を使いこなすことができると勘違いしてきた「人間側の大いなる愚かさ」を,いまだに悟れない人間が大勢いることである。

それでも,その《悪魔の火》をうまく使いこなせれば,軍事面で他国に対して優位に立てる。こういう軍事戦略の思考がなくならないかぎり,原子力の「平和的利用」という「そもそも虚偽の美名」が逆転的に悪用されつづけることになる。
社会科学者の時評【リンク】からの転載です。
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以上転載終了



八代至誠
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